無題 | momoiroHuman

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無題

SKIMAにて三日月 千絢(https://skima.jp/profile?id=354591)様に書いて頂いた作品です。


――月に手を伸ばす。
届きそうで届かない、その距離のもどかしさを持て余しながら手のひらを握りしめ目を閉じる。はぁ、小さく零された溜息。そんな少女の姿を月だけが見ていた。

月を次の空へと見送り、太陽を迎えた朝。青々とした空に、今日も元気に太陽は輝いていた。

「合同文化祭だなんて学院長先生も思い切ったね」
「ねー」
「まさか相手が夢見学園!」
「すごいよね!」

わいわいきゃあきゃあと騒ぐ同級生たちを尻目に、小百合は担任から聞いた『夢見学園との合同文化祭』の話に胸を高鳴らせていた。手元にはその旨が記載された書類が合って、夢じゃないことを示している。明日、夢見学園の生徒たちと話し合いの場が設けられるらしい。

――楽しみだなあ。
どんな生徒が居るのだろう。真人はこのこと知ってるのかな。

口元に紙を当てて零れる笑みを隠す。どうなるか分からないものだけれど、きっときっと楽しいものになるに違いない。

「小百合ちゃーん!」
「なぁにー?」
「文化祭、楽しみだね!」
「うんっ」

そのことが知らされたのが午前中だったせいか、学園中が騒めき浮足立っていた。新しい出会いがあるかもしれないし、なにかしらの新しい風がこの学園に吹き込むかもしれない。そんな未知の未来を夢に見て。

――夢見学園と話し合う前に、係りを決めて置こうという話になった。みんながわくわくして、少しでも夢見学園の生徒と接点を持とうして次々に係りが決まっていく。

「じゃあ、小百合ちゃんは実行委員でも良いのかな?」
「…うんっ、大丈夫だよ!頑張るね!」
「お願いねー!」

真人は何を選ぶのだろう。そんなことを考えすぎて小百合は残った実行委員に自動的に選ばれてしまった。あぁ…わたしのばか。実行委員って何すれば良いんだろう…。困っちゃったな…。でも、どうにもならないから頑張るしかないよね 

あわよくば、真人も同じ係りでありますように…。なんてね。

その夜、小百合は真人の部屋に居た。

「あ、真人!真人!合同文化祭の話聞いた!?」
「騒々しいですよ。ほら、次のページ進んでください」

真人に数学を教えてもらいながら、小百合は目を輝かせて真人に問いかける。真人はそんな小百合を一瞥したあと、自身の教科書に目を落とした。月が丘女学院との合同文化祭、真人も話を聞いている。面倒なことに、実行委員になってしまったが。

「明日、学校で会えるね!」
「そうですね」
「もう、投げやりな返事!」
「さっさと次のページに進む。あんた、勉強しないなら部屋に帰ってもらえます?」
「わ、待って待って!勉強する!するからあ!」

いつもの変わらない夜が更けていく。

 ーーーー

薄暗くて、少しだけかび臭いようなそんな倉庫の中に小百合と真人は居た。ごぞごぞと探し物をするなかで、小百合は少しだけ真人を見やる。同じ実行委員だって聞いて、この日を楽しみにしていたのだ。

真剣な眼差しで段ボールを見ている真人。そんな真人を見て、小百合は小さく声を掛けた。探し物は見つからない。そもそも、ないのかもしれない。ちょっとだけ飽きちゃった。
 
「ね、ね真人」
「なんです?さっさと横断幕とやらを探してください」
「…こ、ここさ。誰も人来ないの」
「そうですね。かび臭いし、校舎からも離れているから人は来ないでしょうね」

だから、なんです?そう言わんばかりの態度に、小百合は手をぎゅぅと握りしめた。どきどきと心臓が煩くて、言葉を探す唇が震える。言いたいことはあるのに、言葉が出て来ない。そんな小百合を真人は、尻目に見やった。

「さっきから言いたいことがあるなら、言えば良いじゃないですか」
「えっと、キスしたいって言ってもいいの…?」
「は…?」
「言えば良いって言ったの真人だよ?」
「あんた、此処が何処か分かって言ってんの?」
「校舎から離れた人気の来ない倉庫!」
「自信満々に言うことじゃないですよ」
「だってもうキスしたいんだもん!ね、ちょっとだけだから」

躊躇いなんて口にしてしまえば一瞬で、顔を赤らめさせる真人に小百合は何処か嬉しくなった。自分の言葉に反応してもらえるのは、とてもとても嬉しいことなのだ。小百合は真人に近づいて、服の裾を握り見上げる。

「ちょっとだけで良いから、シよ?」
「~~~っ!」

更に真っ赤に顔を染めた真人に、きっとちょっとだけじゃすまないような気もするけれど、それは心のうちに秘めておく。じゅくりとお腹が熱くなるのを感じながら、背伸びをして真人の唇に軽く自身の唇を重ねる。

薄暗くて、人気のない学校の倉庫で、キスをした。

その疚しさにも似た――否、これは背徳感だ。背筋を走るピリピリとした感覚。近距離で見つめ合い、沈黙。その瞬間、真人の目に熱が宿るのを小百合は見た。

「あんたって人は…!」

口を大きく張って、小百合の小さな唇に噛みつくようなそんなキスが降って来る。熱い舌が小百合の唇を舐めて、開けることを促す。息継ぎと合わせて薄らと口を開けば、好機と舌が滑り込んできた。

「んっー♡」
「は、」

口の中を我が物顔で、そして縦横無尽に動き回る舌に、小百合は頬を緩ませた。必死に真人の舌先について行く。こくりこくりと喉を鳴らしながら、溢れそうになる唾液を呑み込む。喉奥が焼けるような熱さが胃へと落ちて行くのと同時に、お腹の奥から何かがあふれ出るような、そんな感覚がして小百合は太ももを擦り合わせた。

不意に、真人の手が小百合の腰を撫でる。そのまま抱き寄せられ、真人と小百合の身体が密着した。お互いの香りを感じ、小百合は堪らない気持ちになる。最後ですよ、そうと言わんばかりにポンと腰を叩かれ、艶やかな声が零れた。腰からお腹に響いて、気持ち良かった。

「ひぅぅ♡」
「…あんた、今どんな顔してるか分かってますか?」
「んんぅ♡」

掠れた真人の声音が、真人の胸元に額を押し付け息を整えようとする小百合の耳に届く。真人の指先が小百合の顔を持ち上げ、上を向ける。とろけた翡翠のような目が、真人の目とかち合った。

「ねね。続き、シよ…?」

乱れたままの呼吸の隙間で、言葉を紡ぐ。しな垂れかかって、ドキドキと高鳴りっぱなしの胸を押し付ける。

「あんたって人はほんとっ」
「わたしのせいにしていいからさ、良いでしょ?」

真人の熱い頬に触れて、身体をもっと寄せて、小百合は真人を誘う。だってそんな気持ちになっちゃったんだもん。帰るまで我慢とか無理だよ。

「どうなっても知りませんからね!」
「ンッ、いーよ。真人の好きにして」

再び重なり合う唇。静かな倉庫で響く水音と荒い呼吸音。身体を寄せ合い熱を分け合いながら、お互いが呼吸までもを貪るように口づけを交わす。腰に触れていた、真人の手が動いてスカートの中に入り込む。柔い太ももを撫でれば、小百合の身体は面白いぐらいに跳ねた。嬌声は口の中で溶けて消える。

口を離せば銀の糸が二人を繋ぐ。真人はぺろりとそれを舐めとったあと、小百合の首筋に顔を埋めた。小百合の、小百合自身の良い匂いがする。変態じみてるな、そう思いながら首筋を舐めた。

「ひッ♡、ま、まこと」
「…今更止めようって?」
「ちが、汗臭いでしょ、舐めないでぇ」
「臭くなんかないですよ」

真人の胸元を押す手は力が入っていなくて、真人は小百合を抱き込み首筋から少しずつ顔を下ろしていく。ぷちぷちと制服のボタンを外して、柔らかくて大きな胸に手を添わす。胸をブラジャーから出し、ツンッと立った乳首を摘まみ上げる。

「んんっ~~♡」
「興奮してるんですか、こんなにして」
「アッ、♡ンゥ、♡♡」

立った乳首を親指と人差し指で掴み捏ねながら、反対側の乳首に口を寄せる。目を閉じて、膝を震わせながら胸から響く快楽に小百合は喘いだ。

狭い倉庫で反響する小百合の声が、いやらしくて。真人はジュッと乳首を吸い上げた。コリコリとした感触を楽しみながら、片手では胸を揉みしだく。

「ま、ことお♡」

視線だけ上げれば、小百合が涙を貯めた目で真人を見ていた。その目に映るのは、ちゃんと快楽だけで少しばかり安堵した。小百合は、もじもじと太ももを見せつけるようにすり合わせる。熱い。お腹の奥が熱くて、それ以上に寂しい。

「こっちも、さわって…?」

すり合わせていた太ももを少しだけ開く。胸に添えられていた真人の手を取って、そこに持って行く。熱い指先が、下着に触れて腰が跳ねた。じゅわ、と奥からあふれて来るのが分かる。下着が張り付いているような、そんな感覚があった。

「変態」
「っ同じじゃん」

小百合は、手を伸ばして真人のズボンに手を伸ばす。ズボンを押し上げた硬いものが手に触れて、小百合はソレをなぞった。ズボン越しにピクリと跳ねるのを感じて、小百合は目を細める。同じぐらい、興奮してくれていることが嬉しくて。口の中に唾液が溢れて来る。

「まこと、さわって」
「っはー…。あんまり大きい声出さないでくださいね」
「んっ♡」

大きな溜め息と同時に、下着の横からすらりと指が入り込んでくる。そのぬるい体温と、ぐちゃりと粘着質の伴った音が小百合の耳に届いた。それは、真人も同じだったようでどこか呆れたような、それでいて熱のこもった視線を小百合に向ける。

「びちょびちょじゃないですか」
「だって、真人が、触ってくれているんだもんっ♡」
「僕のせいにしないでください」

そう言いながら、真人は下着を脱がしにかかった。するりと柔い太ももを通り、下に落とす。そして、再び指先を小百合の泥濘に向けて指を進めた。

「ぅあ♡」

ぴちゃ、ぴちゃ。軽くノックをするように泥濘に触れる。きっと泥濘から指先を離したら、糸を引いているんだろうな。そう思うぐらい、そこは水気をはらんでいた。

「きゃうっ♡んぁあ♡」

真人の濡れた指先が小百合のクリトリスに触れる。ツンと尖ったクリトリスを弾いたそれだけで、ギュゥゥと締まるナカに小百合は目をチカチカさせた。

「んっ、んぅぅぅっ~~♡」

突然来た軽い絶頂の訪れに、小百合は真人の服を握りしめて耐える。息を詰めて、背筋を走っていく快楽をやり過ごす。

「イキました?」
「…っ、う、ん」
「やっぱり、いつもより興奮してるんですね」

真人もでしょ。なんて軽口を叩きたかったけれど、代わりに荒い呼吸と混ざる上ずった声だけが出て行く。

「ナカ、触っても?」
「うん、さわって…」

少しだけつま先立ちをして、真人の首筋に手を回す。真人の熱い呼気が耳に掛かる。興奮しているのは、お互い様だ。ひたりと泥濘の口に真人の指先が当てられる。ゆっくりと入り進んでくる真人の指先を、ぎゅうぎゅうと締め付けながら小百合は背をのけぞらせた。

「はぁ♡んぅ~~♡」

決して太くはない、すらりとした指であっても狭い小百合のナカを擦り上げるのは十分だった。ぐぽぐぽと水気を分けるように指を進め、ゆっくりと広げる作業に入る。慎重に入って来た二本目の指が、広げるようにナカで蠢く。

「あんっ♡」

何度もイイトコロを掠めていく指先に、小百合はナカを大きく締め上げた。ぎゅうと締まるナカに、真人は耐え切れなくなって指を抜く。「ひゃん」小百合の喘ぎ声と泥濘の熱さは、まるで進行性のある毒の様だった。この娘の乱れた姿を、いつも想像して。そのたびに自分の感情を思い知らされて。散々だったというのに。

「一応聞きますけど、ゴムは持ってますか?」
「はぇ…?」
「持ってない、と」
「…せーり終わったばっかりだから」
「……あんた、危機感持った方が良いですよ」
「そんなこと良いからっ、まこと、早く入れて。まことをちょーだい!」

何度も交わされる情交とは言えど。そう思っているうちに、小百合の手が首下から離れて真人のズボンに掛けられる。

「なっ」
「早くくれないのが悪いんだよ?」

真人が止める暇もないまま、チャックが下ろされズボンごと下着も引き摺り下ろされた。ボロンと露わになる真人のソレに、小百合は目を細める。わたしなんかに、興奮してくれて嬉しい。思わず頬を寄せる。熱くて、真人の匂いがした。

「ね、真人。真人の、ちょうだい」
「…っああもう!」

しゃがみ込んだ小百合の手を取って引き上げた。低く置かれた跳び箱の背に小百合を乗せて、覆い被さる。小百合の手が、もう一度真人の首に伸ばされる。ぎゅぅと引き寄せられて、見つめ合いながら口づける。舌を絡め、唾液を交換して。

「ふぁぁ♡」

ぴとりと亀頭が泥濘の口に当てられる。今にも真人に聞こえてしまいそうなほど、胸は高鳴っていた。薄暗い天井を真人越しに見つめる。嗚呼、こんな場所で。そう思ってしまうけれど、もう止められなかった。口の中を動く舌に自身の舌を絡めながら、小百合は目を閉じた。

「んぅぅぅ♡」

ずるりずるりと入って来る真人の硬いソレは、小百合の泥濘を蓋するように入り込む。トンと最奥までたどり着いて、小百合は背を反らせた。口が離れ銀糸が伸びて、途切れる。

「あぅ♡んっーー♡♡」

その真人との気持ち良さに、すべてが飛んでいく。目の前がチカチカして、たまんないぐらい気持ち良くて。

「んっ、♡んっ♡」
「はぁ、ぁ」

緩く腰を振り始めた真人を見上げて、小百合はにへらと笑みを零す。汗が滲む額。真人は目を閉じて、時折息を詰めながら腰を振る。小百合は揺さぶられながら、ナカを締める。

気持ち良くて、何も考えれない。

「きもちっ、、ね、」
「…っ」

返事はなくても、その奥に届く昂ぶりが力強く穿たれることが返事の代わりのようだった。

「あっ、あっ♡すき、すきだよ、まことぉ♡」

奥を突かれるたびに、嬌声が、水音が響く。気持ち良さが増えていった。それは真人も同じなのだろう。段々とピストンが早くなっていく。まこと、すき。だいすき。小百合は、突かれるたびに、うわ言のように名前を呼んで愛を伝えた。

「あん♡ん、んっ♡」
「…っさゆり、」
「ひぁ♡」

小百合の名前が真人から出た時、小百合の身体は跳ね上がりナカを締めあげていた。真人のソレを形が分かるんじゃないかというほどに締めつける。真人が呻きながら、腰を揺する。

「っ締め付け過ぎ!」
「だ、だって、まことが名前ッ」
「名前呼んだぐらいで!」

常日頃、あんたって呼ぶくせに。小百合は腰に当てられた真人の手に自分の手を寄せる。角ばった男らしい手が、小百合をつかんで離さない。その事実が、小百合を高みまで連れて行く。

「ふぁっ♡、ぁ、♡ぁっ♡」

離さないで、って願ってしまう。
ずっとずっと、傍に居てって。

「あーっっ♡、きちゃ、きちゃううう♡」
「っっ」

高みまで昇って、目の前がスパークする。震える身体を真人が抱き締めてくれるのを感じながら、小百合は息を詰める。世界が白黒になって、わずかに遠のく。絶頂は小さな死だという。その通りだと、思った。

「ぐっぅ、ぁ、」

ナカで弾けるその熱い感覚に、緩やかに意識が引き戻される。

「、あ」

そのことに真人も気付いたのか、慌てて陰茎を抜いた。どろりと白濁液と泡立った愛液が交じり合ったものが、跳び箱を伝い落ちていく。

「…拭くものありますか」
「ポケットに、ティッシュ入ってる…」
「はい」

ポケットに手を突っ込んで、がさりと探す小さなふれあいでさえ身体が震える。たった一度きりでも、気持ち良かった。

「少し休んだら、探し物して帰りますよ」
「んー」
「ほら、起きてください」
「ちょっと休憩~」
「もう、あんたは…」

名前を呼ぶのは、あの時だけだったけれどそれでも気持ち良かった。またお腹の奥が熱くなりそうなのを、どうにか押し留めて小百合は綺麗に拭かれた下腹部を見下ろす。跳び箱の下に落ちた下着を、真人が拾い上げて小百合に渡す。下着を身につけ、服装を整える小百合を尻目に別の段ボールに頭を突っ込む。

「ね、真人」
「なんですか?」
「気持ち良かったね」
「…そうですね、まあこんなかび臭い場所なんか二度と御免ですが」
「んもう!そんなこと言って」

こういう機会は、もうないだろうなと小百合も思っている。だけど口にはしない。夢のようなこの時間を忘れたくないから。背徳感も燃えたけど、やっぱり真人が小百合の名前を呼んだことが一番大きかった。

「あ、見つけた」
「えっほんとう!?さっきまで見つからなかったのに」
「ほら、これですよね。横断幕」
「そうそう!そんなところにあったんだ!」

さっき真人が見ていた隣の段ボールから、それが出て来た。え、そんな所にあったの?ずっと探してたのに!

丸めた横断幕を持ち上げて帰る準備をする真人の背を、慌てて追いかける。

――月に手を伸ばす。
届きそうで届かないもどかしい位置にある月に、手を伸ばす。
どうしても届かないけれど、その月にただただ夢を見る。

空に昇った影の薄い月に見守られながら、小百合は真人と一緒にこよみの園までの帰途についた。

「ね、真人!だいすきだよ!!」
「…っこんな場所で大きな声出さない!」

きっと、文化祭は大成功するだろう。そんな予感がした。

えっちだ……………!!!!!!! 別々の学校に通う二人が学校の倉庫で……というのはロマン過ぎました。すばらしい解像度にドキドキが止まりません! その節は本当にありがとうございました。
2024.04.10

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